人間の意識・認知は簡単に変えられる

さて、今日は
「人間の意識・認知は簡単に変えられる」
というテーマでお話ししたいと思います。

まずはイギリスのメンタリストでマジシャンの
ダレン・ブラウンの実験をご紹介します。

300ドルの現金が入った財布を、多くの人が行き交う
ロンドンの歩道に放置しておくと、
どのくらい注目を集めるか。

また、誰かがそれに気づいて拾うまでに
どのくらい時間がかかるのかを
集計する実験です。

もちろん、ただ財布を放置しただけでは
ありません。

2つのパターンで
どちらが財布に気づかれやすいのかを
調べたんですね。

パターンAは「そのまま財布を放置した」パターンです。

パターンBは「財布の周りに黄色のチョークで円を描いた」
状態で放置したパターンです。

想像できますか?

パターンAはただ単に財布が道に落ちている状況です。

パターンBは財布の周りに黄色の
チョークで円が描いてある状況です。

さて、どちらの方が落ちている財布に気づかれやすく
拾うまでの間隔が短かったと思いますか?

・・・
・・・
・・・

正解・・・

実はAの方が拾われやすかったんです。

つまり「そのまま財布が放置されている」
方が拾われやすかったんですね。

なぜでしょう。

実は人間が脳内で処理できる情報は
そんなに多くはありません。

特に男性のあるある話ですが、
2つのことが一度にできない人が
多いですよね?

実は近年の研究ではマルチタスカーと
言えども、一度に1つの情報しか
処理していないと言われています。

マルチタスカーは作業や意識の
切り替えが早い人のことを
いうそうです。

少し話が脱線しましたが、
この実験のパターンBでは
「財布が落ちている」という情報よりも
先に、「黄色の円がある」という
情報が処理され、
財布の認知が遅れたんです。

ましてや道端に黄色の円があるのは
「異常」です。

その異常を脳が察知して、
そちらの情報処理に集中してしまうため
財布に気づかない。

または財布に気づくまでに時間が
かかってしまうわけですね。

実はこれはセールスでも
使える手法です。

人はお金を払うことに
少なからずストレスを感じる
生き物です。

どんなに良い商品でも、
お金を失うことに
痛みを感じない人は
ほぼいないでしょう。

あなたももしかしたら、
セールスをしてお客さんに
「お金が理由」で
断られた経験があるかもしれませんね。

そういう時こそ、
「お金」という意識を
ずらしていくことを
オススメします。

例えば、

「お金のことは一旦置いといて
 このまま時間が過ぎてしまったら
 どうなってしまいそうですか?」

とか、

「あなたの人生はどうなっていたら
 100%満足できますか?
 それが手に入るならいくら払いますか?」

とかですね。

本当に一例ですが、
こういった話をすれば
お客さんの意識は変わります。

「お金を失う痛み」ではなく、
「チャンスを失う痛み」や
「人生が変わらない痛み」を
覚えさせることができるんですね。

多くのかたは「料金が高い」と言われたら

「いかに素晴らしい商品か」
「いかに安い価格か」

という話をします。

でもそもそも、“価格”という土俵で
相手と話し合っていても、
相手が納得してくれるはずが
ないんですね。

それよりも少し俯瞰して、
相手が何に対して
強い痛みを抱えているのかを
見極め、そこに対して
セールスをしていくと
商品は自然に売れます。

相手も人です。

人はこれまでの人生で
培ってきた経験や
価値観があります。

そういったものは
根深いものです。

ただ、その経験や価値観を
認めてあげて、
その方向性を少しずらしてあげれば
セールスする側の意見も
相手に届きますし、
商品も買ってくれやすくなります。

ぜひあなたも
そういった視点で
セールスに取り組んでみてはいかがでしょう。

それでは今日は
この辺で失礼します。

今日も最後までお読みいただきまして
ありがとうございます!

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